ちょっちアスカちゃん

 澄みきった海、さんさんと照りつける太陽そしてどこまでも続く砂浜。アスカはビーチパラソルの下でサングラスをして、台にはフルーツとドリンク、チェアベットに寝ていた。 

「ふう、太陽が眩しいわ」

 サングラスを外し誰もいないプライベートビーチ、風と波の音が静かにアスカの身体と耳を癒す。

 カラン!

 ストローで氷をかき混ぜドリンクを喉に流し込んでいき、火照った身体が冷やされる。

「あら、美味しいわね」

 パチン!

「レイ、レイ」

 腕を高々と上げ指を鳴らす。すると白い別荘からメイド服を着たレイがやって来た。

「お呼びですか?アスカ様」

「アンタの特製ドリンク、なかなか美味しいわよ」

「ありがとうございます」

 レイは誉められると顔を少し赤く染め、深深と頭を下げる。

「何を使っているの?」

「はい、新鮮なフルーツとアスカ様の健康の為に野菜を少々」

「ふふ、ありがとうレイ。メイドとしてはアンタは最高よ」

「はい、ありがとうございます」

「もう一杯お願いね」

「はい、わかりました」

 レイは頭を下げると、空になったグラスを持つと別荘に走って戻った。

「今日は太陽光線が強いわね」

 パチン!

「シンジ、シンジ」

 再び腕を高々と上げ指を鳴らす。今度は別荘からメイド服を着たシンジがスカートを気にしながら、恥ずかしそうにやって来た。

「お呼びですか?アスカ様」

 ゴロン!

 アスカはベットにうつ伏せになるとビキニの紐を外し、背中をあらわにする。シンジはその姿におもわず赤くなる。

「ア、アスカ様」

「サンオイル、塗って」

「え!」

「サンオイル、塗りなさい」

 シンジは赤くなって戸惑っている。メイド服を着てスカートをはいていても男の子だ。

「早くしなさい!メイドでしょ」

「はっはい、わかりました」

 シンジは緊張しながら手にオイルを垂らし、アスカの白い背中に震えながら触れた。

「まんべんなくのばすのよ」

「はっはい」

(ふふ、緊張してる)

 声がうわずっていた。アスカは面白くなりからかいたくなった。

「あ、ん、気持ちいいわよシンジ。もっと下をお願い」

 悩ましげな声を出し、お尻を指さす。シンジはドキリとし、鼓動がたかまる。

「えっあ・・・あの、その」

(ふふ、困ってる)

「早くして」

「あ、それは・・・・」

(シンジはからかい甲斐があるわね)

 シンジは炎天下の熱さとアスカの悩ましげな声で、サンオイルのびんを握り締め大量の汗を噴出している。

(い、いいのかな?ア、アスカ様の命令だから構うもんか)

「ぬぬぬぬぬぬ塗らしてもらいます」

「あん、あん」

 シンジはそれから真っ赤な顔でオイルを塗っていき、アスカはいたずらに声をだしからかった。

「んーありがとう。またお願いね」

「はっはい」

 シンジは一礼すると恥ずかしさから走って別荘に戻っていった。

「ふふふ」

 パチン!

 仰向けのまま腕を上げ、また指を鳴らす。

「ミサト、ミサト」

 今度はビールを飲んでいる途中のメイド服姿のミサトがやって来た。

「何、アスカ?」

 ミサトはアスカを呼び捨てにしているが、以前は何度もアスカ様と呼ぶように言っていたのだが、治らずそのままであった。

「また昼間っからビールを飲んで」

「いいじゃないの、これは私のガソリンよん」

「はいはい、暑いから扇いで」

「えー暑かったら戻ればイイじゃないの、クーラーが効いているわよ」

 ミサトはやりたくなくて、楽な方に薦めようとする。

「太陽の下がいいのよ。早くしなさい」

「面倒くさいな」

「給料下げるわよ」

「わ、わかりました」

 ミサトは焦った。給料はビール、それも最上級のエビチュ・ビール減らされては楽しみが少なくなる。

「どう?アスカ」

「んー涼しいわよ」

 巨大なうちわを全身を使って扇ぐ。アスカは気持ちよくてウトウトし始めた。

「10分扇いだら、戻っていいわよ」

「はいはい」

「・・・・・zzzzzzz」

 アスカはそのまま気持ちよい眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シンジ君、アスカ起きないの?」

「ええ、気持ちよさそうに眠っているから、起こさないほうがいいと思います」

 ミサトのマンション、アスカはリビングのクーラーの風を当たるところで涎を垂らし大の字に昼寝をしていた。

「せっかく美味しいケーキを買ってきたのに」

「とって置いた方が良いんじゃないですか」

「ダメなのよ、このケーキはすぐに食べないと味が落ちちゃうの。と言うわけで3人で食べましょう」

 ミサトは冷蔵庫からビールを取り出しまずは1口、シンジは紅茶を用意する。

「アスカ、嬉しそう」

 ミサトと一緒にきたレイはアスカのだらしなく嬉しそうな顔を見ながら呟き、ケーキを口に運んだ。

「美味しい」

「でしょう!レイ、第3新東京で1番人気のケーキなのよ。アスカも運が無いわねえ」

 こくこく

 レイはうなずくと、美味しさに次々に口に運んだ。

「やっぱりアスカ起こしましょうか」

「そんなことしたらシンジ君が危ないわよ」

「・・・・・」

 ミサトの言葉にシンジは以前の事を思い出した。昼寝の途中で掃除の邪魔になるので起こしたら、その後地獄を見たのだった。

「やめときます」

「そう、身の安全は自分で守るものよ」

「碇クン、美味しい」

「そうだね」

 3人の優雅なティータイムは続いた。一方アスカは夢の中で豪華な1日を過ごしたのであった。

「zzzzz・・・うへへへへへ・・・・zzzzz」


 夢オチですいません^^;ちょっとぺっぽこなアスカちゃん。まあ夢の中で楽しかったから良いんじゃないかな?

 メイド服姿の3人、レイは似合うとおもうけど、シンジ・・・・うーんうけそうだ。ミサト、無理があるかな。

 アスカが起きた後は証拠(ケーキ)すでに3人のお腹の中、完全犯罪。アスカは知らずに夕食の時間を楽しみにするんでしょうね。うーんへっぽこ^^?

 背景は涼しさを演出するために初の水色!(涼しくならん!)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION ちょっちアスカちゃん